犬を迎えた初日〜1週間の過ごし方ガイド

犬と暮らす

最初の1週間は「信頼関係づくりの土台期間」

犬を家に迎えた初日から1週間は、これから長い時間を共に過ごす相手と「信頼関係の種」を育てる大切な期間です。

犬にとってはまったく知らない環境に突然連れてこられて不安なのが当然。

だからこそ、飼い主がどれだけ丁寧に接し、安心できる環境を整えるかで、その後の生活のスムーズさが大きく左右されます。

この記事では、犬を迎えたその瞬間から、最初の1週間をどのように過ごせばよいのかを、ステップごとに丁寧に解説します。

犬を迎えた「初日」の過ごし方

家に入ったら、まずは環境に慣れさせる

家に到着した犬は、知らない匂い・音・空間に囲まれ、心が不安定になっています。

まずは、準備しておいたケージにそっと案内し、休ませることから始めましょう。

最初は抱っこしすぎたり、あちこち連れ回したりせず、

「この家は安全な場所なんだよ」と感じてもらうことが最優先。

特に子犬は緊張で体力を消耗しやすく、眠気も強いため、初日はとにかく“そっとしておく”ことが大切です。

人間からの刺激を減らす

初日こそ「たくさん遊びたい」「すぐに仲良くなりたい」と思いがち。

ですが、実は逆効果になることも多いんです。

家族全員が犬の前に集まったり、話しかけたりすると、さらに緊張させてしまうことに。

犬から近づいてこない限りは、必要以上に触れず

「落ち着いて過ごせる空間」を優先してください。

食事は少量から。食べないこともある

環境が変わると、子犬・成犬に関わらず食欲が落ちることがあります。

初日は無理に食べさせる必要はありません。

普段食べ慣れているフードを少量だけ与え、様子を見る程度でOKです。

食べない=体調不良とは限らず、多くは環境変化によるものです。

逆に、食べ過ぎさせないよう注意しましょう。

トイレの場所を最初にしっかり教える

初日に覚えられなくても大丈夫ですが、

トイレの場所だけは最初から固定しておくことが重要です。

犬は環境の匂いや足触りで“トイレの場所”を記憶していくため、コロコロ場所を変えるのは逆効果。

成功したらしっかり褒め、失敗しても叱らないことがポイントです。

夜は静かに休ませる

初日の夜は、犬が不安で鳴くことがあります。

Screenshot

「知らない場所で眠る」というだけで大きなストレスがかかるため、鳴いても抱き上げたり過度に反応しないようにしましょう。

ケージに毛布をかけ、光や物音を少なくし、安心できる寝床を作ってあげることが大切です。

迎えた「2〜3日目」の過ごし方

生活リズムを作り始める

犬は規則的な生活を好みます。

・ごはんの時間
・遊ぶ時間
・休む時間

これをある程度決めてあげることで、安心して生活できるようになります。

まだ散歩には行かない時期ですが、室内での簡単な遊びや、アイコンタクトの練習を少しずつ始めると良いでしょう。

家の中の探索を少しずつ許可する

完全にケージの外に出られるようにする必要はありませんが、短い時間だけ室内を探検させると環境に慣れやすくなります。

ただし、誤飲の危険があるものや危険な家具がないか事前に必ず確認すること。

犬の動きは予想外の連続なので、最初は目を離さずに見守ることが必須です。

甘噛みや要求吠えが出ても焦らない

新しい生活に慣れ始めると、本来の性格が少しずつ出てきます。

子犬であれば甘噛みが増えたり、少し吠えたりすることも。

心配になるかもしれませんが、これは自然な行動です。

「ダメ!」と叱るのではなく、噛んでよいおもちゃを渡したり、吠える前の段階で落ち着かせるなど、前向きな方法で対処していきましょう。

迎えた「4〜7日目」の過ごし方

軽いトレーニングを始める

1週間目は、犬が「この家が自分の居場所だ」と感じ始める時期です。

ここからは、

・名前を覚えさせる
・呼び戻し(呼ばれたら来る)
・アイコンタクト

といった基本のしつけをスタートしていきましょう。

まだ完璧にできなくて当然です。

1度の練習時間は短く、楽しみながら教えることが大切です。

ケージ時間と自由時間のバランスを取る

ケージ=安心できる場所 と認識してもらうためには、ケージに入れる時間と外に出す時間のバランスが大切です。

ずっと外に出していると、ケージに戻りたがらなくなり、逆にストレスが増えてしまうことも。

子犬は特に睡眠がとても重要なので、
遊び → 休み → 食事 → トイレ
というサイクルを意識してあげると、生活リズムが整いやすくなります。

体調の変化に注意する

最初の1週間は、体調を崩しやすい時期でもあります。

・軟便
・下痢
・食欲の低下
・嘔吐

などが続く場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。

初めての環境でのストレスが原因の場合も多いですが、小さな体にとっての“異変”を見逃さないことが大切です。

初めてのシャンプーはまだしない

よく質問されますが、犬を迎えてすぐのシャンプーは避けたほうが無難。

環境の変化で免疫力が下がりやすい時期にシャンプーをすると、体調を崩す原因になることがあります。

・迎えてから1〜2週間後
・ワクチンの影響が落ち着いたタイミング

これらを目安にしましょう。

家族と犬の「距離感」を整える

最初の1週間は、家族全員が過度に構いすぎてしまいがちですが、犬にとってはストレスの大きな原因となることがあります。

「遊ぶ時間」と「そっとしておく時間」をしっかり分け、犬が自分から近づいてくるタイミングを尊重することで、より深い信頼関係を築くことができます。

まとめ:無理をさせず、安心できる毎日を整えることが最優先

犬を迎えて最初の1週間は、飼い主にとっても犬にとっても学びの連続です。

焦らず、ゆっくりと、犬のペースに寄り添いながら過ごすことで、

「この家は安心しても良い場所だ」と感じてもらえます。

この期間に築いた“安心と信頼”が、これから先の何年間もあなたと愛犬を支える大きな土台となります。

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