シニア犬の体の変化は老化?病気?
犬がシニア期に入ると、身体の内側でゆっくり変化が進んでいきます。
その変化が老化によるものだと思っていたら”病気だった”なんてことも・・・
しかし、シニア犬の病気の多くは “早期発見で症状が大きく変わる” ものばかりです。

この記事では、特に見落とされやすい9つの病気を、「どんな病気か?」「何に気づけば良いか?」を中心にわかりやすくまとめました。
毎日の生活の中で“気づけるサイン”がわかれば、愛犬の健康寿命は大きく延ばせます。
心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)

どんな病気?
小型犬のシニアに圧倒的に多い病気です。
僧帽弁閉鎖不全症は、小型犬がシニア期に最もなりやすい心臓病のひとつ。
心臓の弁が弱まり、血液が逆流してしまう病気です。

早期に気づくサイン
「咳」が最大のポイントです。
- 朝方・夜間に乾いた咳が出る
- 興奮後に咳をする
- 散歩で疲れやすくなる
- 寝ている時に呼吸が速くなる
- 呼吸が荒い(胸が大きく上下する)
咳は「歳だから」では片づけてはいけません。
早期治療で進行を抑えることができます。

腎臓病(慢性腎不全)
どんな病気?
シニア犬の“最も気づきにくい病気”で、飲量と尿量が増える症状がまず見られます。
腎臓は症状が出にくく、気づいた時には進行していることも。

早期に気づくサイン
- 水をよく飲むようになった
- おしっこが増える
- 食欲のムラが増えた
- なんとなく元気がない
- 口臭がきつくなる
- 体重がじわじわ減る
「水を飲む量の変化」は腎臓病の初期サイン。
日頃からチェックしておくと気づきやすくなります。

糖尿病
どんな病気?
中高齢の犬がかかりやすい生活習慣病です。
糖の代謝がうまくできなくなり、体に大きな負担がかかる病気です。

早期発見ポイント
- 水を大量に飲む
- 尿が多い
- 食べているのに痩せる
- 目が白っぽくなる(白内障の併発)
- ぼーっとする時間が増える
腎臓病と似たサインが多いため、「水を飲む量」は特に注意が必要です。

認知症(犬の認知機能不全)
どんな病気?
認知症は脳の老化によって起こる病気で、生活リズムや行動に変化が見られます。
“夜鳴き・徘徊”だけではない、見落とされやすいサインがいくつかあります。

早期発見ポイント
- ぼーっとする時間が増えた
- 飼い主の呼びかけへの反応が弱い
- 夜に起きていることが増えた
- 部屋の隅に入りこんで出られない
- 同じ場所を行ったり来たりする
特に生活リズムの変化(昼夜逆転)は初期症状として非常に多いです。

関節炎(変形性関節症)
どんな病気?
関節がすり減り、動く時に痛みが生じる病気です。
シニア犬の“歩き方の変化”に注意です。

早期発見ポイント
- 散歩で歩くスピードが落ちる
- 階段や段差を嫌がる
- ソファに登らなくなる
- 後ろ足が震える
- 立ち上がるまでに時間がかかる
年だから歩かなくなったと考えがちですが、実は痛みが原因であることが多い病気です。

甲状腺機能低下症
どんな病気?
甲状腺ホルモンが低下することで、代謝が落ちてしまう病気です。
“眠そう・寒がり・太る”の変化がセットで起こります。

早期発見ポイント
- よく寝るようになった
- 寒がりになった
- 食べていないのに太る
- 動くのがゆっくり
- 毛が薄くなる・皮膚がべたつく
どれも「老化かな?」と思われがちなので気づかないことも。
しかし、治療で改善することが多く、ポイントを見逃さないように注意が必要です。

悪性腫瘍(がん)
どんな病気?
シニア期の死亡原因として上位の病気です。
高齢になるほど腫瘍(できもの)が増えます。
良性と悪性の見分けは外見だけでは判断が難しいものが多いです。

早期発見ポイント
- 体のどこかに“しこり”を触れる
- 体重が急に減る
- 食欲が落ちる
- 元気がない
- 血の混じる便や尿
月に一度、触診する習慣をつけておくと早期発見に大きく役立ちます。

肝臓病
肝臓は『沈黙の臓器』と言われ、症状が出にくい病気です。
そのため、病気が発見された頃には進行していることも。

早期発見ポイント
- 食欲不振
- 下痢や嘔吐
- なんとなく元気がない
- お腹がふくれる(腹水)
- 黄疸(歯茎や白目が黄色い)
定期検診で血液検査を受けることが非常に重要です。

歯周病
どんな病気?
シニア犬の80%以上が歯周病と言われています。
「食べにくそう」「口が臭う」といったサインを見逃さないことが大切です。
痛み・食欲低下・全身の炎症の原因にもなるので注意が必要です。

早期発見ポイント
- 口臭がきつい
- よだれが増える
- 片側だけで噛む
- 食べるのに時間がかかる
- 口元を触ると嫌がる
放置すると心臓や腎臓へ影響が出ることもあります。

早期発見のために飼い主ができる5つの習慣
病気の知識だけでなく、毎日の“観察のクセ”がシニア犬を守ります。
毎週の体重チェック
体重の増減は、さまざまな病気のサインです。
余力があればグラフにしておくと、早めに変化に気づくことができます。

水を飲む量を意識して見る
「急に増えた」「飲んでいない」はどちらも危険信号。
ご飯をあげる際に、お水もチェックしてみてください。

食欲の変化を記録
食べムラや食欲低下は、腎臓・肝臓・口腔トラブルの可能性があります。
老化現象と思わずに、注意深く見守ってあげてください。

触診の習慣づけ
体をやさしく撫でることで“しこり”の早期発見ができます。
スキンシップにもなるので、とてもオススメです!

1日2回の「いつも通り?」チェック
朝・夜に
- 元気
- 食欲
- しぐさ
- 排泄
- 歩き方
を軽く観察するだけでも、異変に気づきやすくなります。

早期発見ができれば、穏やかに暮らせる
シニア犬の病気は怖いものではなく、「気づくポイントを知っているかどうか」。
それだけで結果が大きく変わります。
ちょっとした生活の変化が、大きな病気の初期サインになることもあれば、単なる老化の一部である場合もあります。
大切なのは、“毎日の小さな変化を見逃さないこと”。
そして“気になることがあれば早めに相談すること”。
この2つを意識するだけで、愛犬のシニア期はぐっと安心で、穏やかで、幸せなものになりますよ。



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